八ヶ岳のガイドが感動した、林業家が創る森の物語。
- しゅうさく かめだ
- 9月16日
- 読了時間: 3分

皆さん、こんにちは!
今日は、私たちの活動拠点である八ヶ岳から少し離れた、山梨県の西桂町のお話をさせてください。
八ヶ岳と同じく、大きな森林を抱えるこの西桂町で、今、とても興味深いプロジェクトが進んでいることを知りました。それは、地元の林業家の方々が中心となって、マウンテンバイクコースを造成しているという話です。
「林業」と「マウンテンバイク」。この二つの言葉を同じ文脈で語るのは、まだ珍しいことかもしれません。でも、このプロジェクトの背景にある想いは、私たち庭先トレイルも深く共感するものがありました。それは、この森を未来に繋ぎたいという、純粋な愛情です。
今回は、このプロジェクトから見えてくる、森の未来を創る人々の物語について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
1. 森をデザインする林業家たちの挑戦
現在、西桂町では、南都留森林組合が主体となり、伐採を終えたばかりの森を活用したマウンテンバイクコースの造成が進んでいます。
通常、マウンテンバイクコースは、地面を削ったり、土を盛ったりして、人工的に作られることが多いです。しかし、このプロジェクトのユニークな点は、『森の状態を大きく変えない』ということにあります。
コースをデザインしているのは、まさに森のプロである林業家の方々。彼らは、木々の成長を考え、水の流れを読み、森の生態系を理解した上で、コースのラインを引いていきます。
彼らの手によって作られるコースは、木漏れ日の差し込み方や、風の通り道、季節ごとの森の変化まで計算されているかのようです。人が楽しむためだけでなく、森が健全に育つことを第一に考えられた、まさに「生きた」コースが生まれているのです。

2. 多くの人を巻き込む森の魅力
このプロジェクトには、もう一つ心を動かされるストーリーがあります。それは、地元の方々やマウンテンバイクを愛するサポーターたちが、自らの手を動かしてコース造成を手伝っていることです。
日本の山は、所有権が複雑で、行政手続きも多岐にわたります。目に見えない多くの苦労を乗り越えて、このプロジェクトは進められています。これは、林業家とマウンテンバイカーが手を取り合い、森の未来を創ろうとする、まさに共創の物語です。
この素晴らしい取り組みは、マウンテンバイクを走って楽しむというだけでなく、私たちが生きていくための山の存在・役割を学ぶきっかけにもなります。
そして、たとえマウンテンバイクに乗らなくても、この深い森の中に足を踏み入れるだけで、五感が刺激される素晴らしい体験ができます。木々を揺らす風の音、鳥たちのさえずり、そして土の香り。そこには、私たちの心と体を癒してくれる、豊かな自然が広がっています。
まとめ
この物語は、私たち庭先トレイルに大きな示唆を与えてくれました。
森は、ただ走って楽しむだけの場所ではない。
そして、私たちが楽しみながら森と関わることが、その未来を守ることに繋がるのだと。
私たちが皆さんと走る八ヶ岳の森も、同じように深い物語を持っています。
私たちのツアーは、ただ走るだけではなく、この森の物語を皆さんと一緒に感じ、体験するためのものです。
では次の週末、八ヶ岳で皆さんをお迎えできることを楽しみにしています。



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